2023/06/04

【その34】海外(主にアメリカ)からの日本株式投資は日本との物価差によるもの

日米の物価倍率

   バブル絶頂の日本と今の日本の決定的な違いは世界から見た物価です。

 バブル期は世界でもトップクラスの物価でしたが、今はアメリカの1/3の物価と言われています。

 ニューヨークでは年収900万円は貧困層と言われています。

 日本の失われた30年の間でも世界は物価上昇を続け、給与の上がらない日本を置き去りにして物価で2倍差(3倍の開き)がある状況となっています。

 

アメリカから見た見かけ上の日経平均株価

   バブル期の日経平均株価3万8千円に対して今の日経平均株価は、アメリカから見た場合に1万円ほどに見えていることになります。(およそ3万円の平均株価の1/3相当額です)

 平均株価は発行株式数で変動しますので物差しとしてはいまいちですが、考え方として分かりやすいでしょう。

 これは円安も含めた物価差なので円安が解消してくれば3倍の開きは小さくなります。

 日本株式が高く鳴れば円高方向になると言われていますので、株高と円高の二重の効果で株価上昇に伴い、上値は重くなってくると予想できます。

 

 2021年 の際に日本の物価は安いと話題になっていましたが、企業努力で商品が安くなっているだけではなく、物価そのものに開きが出ているため海外通過ベースで考えるとコンビニですら安いという評価でした。

 

 慢性的な物価安を解消するには物価を高くする必要がありますが、そのためには給料を上げる以外には解決策がないところまで来ています。政府のばらまきでは10万円を全員にばらまいただけで、消費税を2%上げる結果になりました。

 

 日本国内で材料調達して製品化し、海外へ輸出するだけで世界から見ると安い材料費・賃金で生産をしているように見えます。

 バフェットが日本の商社株を購入しているのは輸出にうまみがあるとの判断だと思います。

 金融緩和政策で日本国内で借金をしても利息はほぼ付きませんから、リスクも低めと見ている感じはします。

 

当面日本株は上昇傾向を継続する見込み

   当面は日本株は上昇傾向にあると見ます。

 株価が上がるにつれ、株価上限の警戒と円高による株価上昇への圧力がダブルでかかりますので、無制限に上がるわけではありません。

 また海外からの投資は税金、為替リスクもありますので最高値相当まで上がるとは思えません。

 勘案すると4万5千円から5万円の間で上限が来ると思われます。


 私は金融緩和が引き締めに転じても傾向は変わらないと見ています。

 物価差による割安感が解消することは構造上難しいので、当面日本株化の高値維持が続くと思っています。


2024年中に過去最高値を更新する見通し

  おそらく更新する見通しです。

物価差が影響してまだまだ日本株は割安です。

安心してこれからも長期投資ができるというものです。

目標株価は思ったより伸びない気もします。それは2023年の状況からしてももうちょっと高くなっても良さそうでしたが、最高株価を抜けませんでした。

2024年も最高株価が上値になってなかなか4万円の壁を越えられない気がします。


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