2023/05/13

【その23】アメリカのデフォルトの考察について

アメリカのデフォルトとは何か

  デフォルトとは借金を返却することができずに破産する状態のことです。

 アメリカのデフォルトとは何の借金が返せない状態になるかというと 国債 です。

 国債とは一般市民に対して、国に投資をしてもらう手段です。

 投資ですので一定期間で利息が付きます。

 国債の場合は5年や10年物の国債という言い方をしますが、5年、10年で元本と利子を投資家に返済する期間を指します。

 返済(償還期間)にお金を準備できない状態をデフォルトと言います。

 

デフォルトが起こるとどうなるか

   アメリカの国債でデフォルトが起こると、つまり借金を返せていない状態になりますので、アメリカの信用が著しく下がります。

 ドルの価値が下がり物価は上がり、銀行は現金をなるべく多く確保(現金の価値が下がるため)するために、新規のローンはなかなか通らない状態になるでしょう。

 同じ理由で現金を確保する投資家が増えると予想されるため、売りが先行する株式市場になるため株価は値下がり傾向になります。

 場合によっては売りが売りを呼ぶ事態に発展すると、株式の暴落が起こることになります。

 人の心理のなすことなので予測は難しい問題です。

 

 アメリカの銀行の取り付け騒ぎで3行が事実上の倒産をしましたが、多くの預金者が現金を引き出す事態になったためにキャッシュが不足して取り付け騒ぎに発展しました。

 同様のことが株式市場でも発生します。

 

 また市場に現金が出回りにくくなるので、消費は下がりさらに景気は悪化します。 

 このような場合は国が国債を発行して現金の流通量を増やして景気を刺激する必要がありあすが、国債が破綻していて元本も利子も支払いができない状態ですのでその対応もできません。


デフォルトは起こらないと予想している

  今アメリカで起きていることは、上限近くまで国債が発行されているため、その上限を引き上げる駆け引きが行われています。アメリカは2大政党があるので政局にデフォルト問題が上がっています。

 

 過去数十度国債の限度額は弾き上げられ、その中の何度かは今回のようなアメリカのデフォルト危機のように報じられていますがさすがに利子も原本も返せない状況でもなんでもないので、国債の上限は引き上げられるでしょう。

 

 発行国債の上限設定は、無制限に国債を発行することでドルの価値が下がらないように、また国債が正常に元本も利子も支払いできるようにするためのチェック機構ではあります。

 

 それがドルの価値を著しく下げる原因になっては本末転倒ですので、国債発行に関して上限を引き上げしないことは無さそうです。

 アメリカの物価は上がっていますので、対物価としてのドルの価値はすでに下がってきています。


デフォルトが起きたらどうするか

  ほぼおこらないアメリカのデフォルトですが、もしデフォルトが起きたらどうするのが正解でしょうか。

 ドルの価値が下がることでそれ以外の国の通過がドルに対して優位になります。

 円高ドル安になるでしょう。

 そしてアメリカの株が全面安、それも大幅もしくは恐慌級の大暴落が発生します。

 

 もしそれらが発生した場合は、日本株も全面安になると考えられます。

 アメリカの株式市場の縮小規模版が日本ですから、当初は大幅安になるでしょう。

  底が見えにくい株式下落が発生すると予想できます。


 そのような場合は、余剰資金で比較的安全な株(できれば長期保有に値する株)を購入しましょう。

 底が見えないので、購入後に下がる場合も当然考えられます。

 それでも資金に余裕があれば株を継続して購入しましょう。

 

 株式安で購入した株は、必ずその後値上がりします。

 円高不況しかり、半導体不況しかり、IT不況しかり、リーマンショックしかりです。

 評価安だった株が正常な株価に戻るだけですが、 倒産しなければ確実に増資になるタイミングです。

 デフォルトが起こったら起こったでチャンスにする方法があることは見えました。

 デフォルトが起こると物価高になり、生活が苦しくなるイメージもありますがチャンスもちゃんと到来しますので臆せずそのような場がきたらむしろ投資を積極的に進めましょう。

  

 それでも、誰もなにも得をしないデフォルトは発生しないと推測しています。


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